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コラム

【経営者×コーチング】経営者はどんなコーチングを受けるべき?

2024.01.01

【経営者×コーチング】経営者はどんなコーチングを受けるべき?

近年、ビジネスシーンにおいて大きな注目を集めている「コーチング」。聞いたことはあるけれど、実際はどのようなものなのか、経営者と一般社員が受けるコーチングに違いはあるのか、詳しいところはよくわからない、という方も多いのではないでしょうか?

このコラムでは、コーチングの中でも特に経営者が受けるべき「エグゼクティブコーチング」について、その特徴や内容、選び方について詳しく解説します。

そもそもコーチングとは?

そもそもコーチングとは?

コーチングとはそもそも何を目的にどんなことを行うのでしょうか。そして、コーチングにはどのような種類があるのでしょうか。

CONTENTS

  • 1.コーチングとは
  • 2.さまざまなコーチングの分類や種類

コーチングとは

コーチングとは、その人本来が持つ力を引き出し、成長を促すための人材開発の手法の一つです。

コーチと相談者が一対一で対話を行い、コーチは相談者に対してあらゆる角度から質問を投げかけ、答えを促します。その質問に答えることで、相談者は自分が目指すゴールの具体的な姿、そこに到達するために解決すべき課題などを整理できるようになります。コーチの役割は、その人自身が課題に気がつき解決策を実行できるよう導くこと。問いかけを重ねることでその人が本来持つ可能性や能力を引き出し、成長を促します。

よく比較されるのが「ティーチング」や「コンサルティング」。相手に対して答えややり方を教えるティーチング、具体的な戦略を提示し解決に向けて動くコンサルティングに対して、コーチングでは、解決に向けた答えを組み立て実行するのは相談者本人です。

コーチがさまざまな視点を与えたり、ビジネス上の経験を元にアドバイスすることもありますが、基本的なコーチングにおけるコーチの役割は、解決にむけたサポートと人材開発です。そして、個別の課題に限らず、その人にとって必要な考え方や解決する力が身につくよう、時間をかけて成長を促していきます。

さまざまなコーチングの分類や種類

コーチングには、取り扱うテーマやコーチングを行う対象者によって、さまざまな種類があります。呼び方や分類については、コーチングを実施している会社・団体などによってそれぞれ異なりますが、主なものを以下にご紹介します。

● 取り扱うテーマによる分類や種類

取り扱うテーマやジャンルを絞り、それに沿ったセッションを行うコーチングがあります。

「ビジネスコーチング」:その名の通り、ビジネスシーンで行うコーチングのことで、企業で一斉にコーチングを導入する際や、セッションの内容や目的をビジネスに関するものに絞ったコーチングを行う際、あえて「ビジネス」とつけて呼ぶことがあります。

「ライフコーチング」:ビジネスに限らず、その人の家族や地域でのコミュニティ、趣味など人生全般に対するコーチングを指します。

「スポーツコーチング」:スポーツの世界でコーチが選手をサポートするコーチングです。競技に関する目標達成に留まらず、スポーツジャンルでのコーチングを通じ、社会で役立つ人材育成を目的とすることもあります。

● コーチングを行う対象による分類や種類

相談者の属性によって、コーチングの内容や呼び方が異なることがあります。

「エグゼクティブコーチング」:企業の経営者や経営幹部など、エグゼクティブ層を対象としたコーチングです。経営者の人生観やパーソナリティは会社の運営に大きく影響することから、ビジネスに関することだけではなく、プライベートや人生全般をコーチングすることもあります。

「パーソナルコーチング」:エグゼクティブコーチングとは異なり、企業の一般社員など経営層ではないビジネスパーソンを対象にしたコーチングです。昨今、人材育成施策の一つとして、全社員や管理職を対象に一斉にコーチングを導入する企業も増えています。

※一対一のコーチング全般をパーソナルコーチングと呼び、その中にあるひとつの種類としてエグゼクティブコーチングを位置づけることもあります。

経営者が受けるならエグゼクティブコーチング

経営者が受けるならエグゼクティブコーチング

コーチングとひとことで言ってもこのようにいろいろな種類がありますが、セッションの内容やコーチに求められるスキルなども、それぞれ異なるのが一般的です。

特に、会社の経営者などのエグゼクティブ層がコーチングを受ける際は、それに特化したエグゼクティブコーチングが最も適しているといえるでしょう。エグゼクティブコーチングと他のコーチングとの違いや期待できる効果としては、どのような点があるのでしょうか。

CONTENTS

  • 1.一般社員を対象としたコーチングとの違い
  • 2.エグゼクティブコーチングによって期待できる効果

一般社員を対象としたコーチングとの違い

一般社員を対象としたコーチングは、多くの場合、人事的な観点での人材育成やマネジメントの一環として行われます。対してエグゼクティブコーチングは、リーダーとしての成長促進や事業・組織の課題解決、現在経営している会社にとどまらず、経営者として目指す将来や胸のうちにある思いを定期的見つめる時間の確保など、経営者によってコーチングを受ける理由はさまざまです。

一般社員と経営者では、背負っている責任の重さや関わる人間の数、解決すべき課題の難易度などが、当然ですが大きく異なります。

エグゼクティブコーチングを行うコーチには、一般社員を対象とするコーチよりもより質の高いスキルや豊富な経験が求められることは、言うまでもありません。

そうした理由から、経営層に対するエグゼクティブコーチングではプロのコーチを依頼し、一般社員に対するコーチングでは、マネジメント層がコーチングの研修を受け、社内でコーチングを実施するという企業も多いようです。

エグゼクティブコーチングによって期待できる効果

経営者がエグゼクティブコーチングを受けることで、次のような効果が期待できます。

● 課題を洗い出し、スピード感をもって解決できる

さまざまな視点から問いかけを受けることができるエグゼクティブコーチングは、目指すゴールに向かって何がネックになっているのか、課題を洗い出すのに大きく役立ちます。

特に経験豊富なコーチであれば、例えば成長期で急激に社員が増えた企業が陥りがちな組織的課題、新たに事業を展開するときの成功事例や失敗事例、優秀な経営者こそやってしまいがちなリーダーとして望ましくない振る舞いなど、コーチングを通じて多くのケースを見聞きしています。コーチとの質の高いセッションは、一人では気が付かない課題を見つけ出し、解決の糸口を探る大きな後押しとなることでしょう。

またコーチングは、一度で終わりではなく、定期的に受けるのが一般的です。スケジュールを組み、進捗具合を都度確認することで、スピード感をもって課題を解決していくことが期待できます。

● 経営者として成長できる

前述したように、コーチングの主な目的の一つは、その人の成長を促すこと。課題解決に向けた戦略を練り、プランを実行するコンサルティングとは異なり、コーチングにおいて解決に向け実際に動くのはその人本人です。リーダーとして企業を率い、課題解決に向け動けるよう、コーチは相談者をサポートし、中長期にわたって伴走します。

一つの課題解決の手間やスピードだけを考えると、コンサルタントに依頼して動いてもらった方が、経営者は楽に過ごせるかもしれません。しかしその場合、課題は解決しても経営者としての成長は期待できないのではないでしょうか。

コーチングが、人材育成の手法として多くのビジネスシーンで取り入れられるようになった大きな理由はこの点にあります。コーチのセッションを定期的に受けることで、経営者としての成長を感じることができるようになるはずです。

● 改めて事業や組織を見つめ直す時間が確保できる

毎日忙しいエグゼクティブ層。事業や組織などについて、改めてじっくりと見つめ直すためのまとまった時間をとるのは、なかなか簡単ではありません。必要だとわかっていても、意識してスケジュールに組み込まなければ、ついつい後回しになってしまいがちです。

また、そうした時間を作っていざ取り組もうと思っても、常にやるべき仕事に追われる経営者の元には、電話やメール、チャットでひっきりなしに連絡がきます。経営者の中には、エグゼクティブコーチングを「デジタルデトックス」の時間と位置づけ、コーチと一緒に課題の洗い出しや事業の方向性の確認をすることに集中するという人もいます。

改めて事業や組織を見つめ直す時間を確保することで、日々の業務に追われ見えていなかった問題に気が付いたり、新たな事業のヒントが生まれるかもしれません。こうした時間を定期的に持つことができるのも、忙しい経営者がエグゼクティブコーチングを取り入れる、大きなメリットの一つです。

● 悩みを相談できる相手を獲得できる

「経営者は孤独」という言葉を聞いたことがないでしょうか。取引先や部下、経営者仲間など多くのステークホルダーに囲まれている経営者ですが、実は、その多くが孤独に悩んでいると言われます。社外の人に組織内部の問題を相談することはできませんし、社内の人に経営者としての心の奥底を吐露することは容易ではないでしょう。また、安心して本音を打ち明けられる相手だとしても、経営者が抱える課題を受け止められるような、ビジネスに対する理解を持っているとは限りません。

スティーブ・ジョブズやジェフ・べゾスなど、著名な経営者のコーチとして知られ、「ザ・コーチ」とも呼ばれるビル・キャンベル氏は、コーチングに留まらず、相談相手と生涯を通じて良い人間関係を築いたと言われています。絶対的な味方であり、そして経営者個人に寄り添い、人生を伴走してくれる存在、それがコーチともいえます。

本心をさらけ出して悩みを相談し、孤独を解消できることは、エグゼクティブコーチングによる大きな効果といえるでしょう。

エグゼクティブコーチングの流れとは?

エグゼクティブコーチングの流れとは?

数々の効果が期待できるエグゼクティブコーチングですが、実際のセッションはどのような流れですすめられるのでしょうか。

● ヒアリング

まず最初は、コーチがヒアリングを行い、過去や現在の状況について整理するのが一般的です。あらゆる視点にたった多角的な質問に答えることで、事業・組織の状態や経営者としての価値観、目指す将来の姿など、あらゆることが自分の頭の中で整理されていくのを感じるはずです。

● ゴールの明確化

セッションにおいて大切なのは、目標をどこに置くのか、目指すビジョンやゴールを明確にすることです。この時に必要なのは、より具体的なゴールを設定すること。将来の理想像を詳細に形作ることが、そこを目指す推進力にもつながります。

● 課題の抽出

目指すゴールに向け、解決すべき課題を洗い出します。自分一人だと、見えていない課題や盲点があるかもしれませんが、質の高いコーチとセッションし、コーチからの問いかけに答えることで、そうした点にも気が付くことができるはずです。

● 行動計画の作成

課題を解決するための行動計画を立てます。行動計画に関しても、ゴールと同じように、具体的にすることが大切です。いつまでに何をすべきかが明確になっているか、できたかできなかったかを判断できる計画になっているか、ゴールを見据えて確認しながら設定しましょう。

● 進捗確認と振り返り

よくあるのが、課題を抽出し、解決に向けて何が必要かを話し合い、「実のある議論ができた」と満足して終わってしまうケースです。しばらく経ってから、「結局あれはどうなった?」と感じた経験があるという人も多いのではないでしょうか。定期的なコーチングを受けることで、そうした事態を防ぎ、計画通りに行動できたか、結果はどうだったのかを都度確認することが可能になります。実施と振り返りを繰り返すことで、目標到達へのスピードも早まることが期待できます。

エグゼクティブコーチングでコーチを選ぶポイントは?

エグゼクティブコーチングでコーチを選ぶポイントは?

期待できる効果や実際のセッションの内容を確認し、一度エグゼクティブコーチングを受けてみたいと感じた経営者もいるかもしれません。コーチングを受ける場合に重要になってくるのが、「どんなコーチを選ぶのか」という点です。
実際にコーチを選ぶ際に、確認すべきポイントをご紹介します。

CONTENTS

  • 1.エグゼクティブコーチングの経験
  • 2.価格設定
  • 3.コーチとの相性

エグゼクティブコーチングの経験

前述したように、一般の方向けのコーチングと、エグゼクティブ層を対象にしたコーチングでは、コーチに求められるスキルや知識が大きく異なります。エグゼクティブコーチングを依頼する場合は、通常のコーチング経験だけではなく、企業経営者などを対象にしたコーチングを行ったことがどの程度あるか、確認することが必要です。

価格設定

エグゼクティブコーチングにかかる料金は、サービスを提供している会社や団体によってさまざまです。あまりに安すぎてもコーチングのクオリティに不安が生じますし、高すぎても継続が難しくなってしまいます。また、同じ料金でも、セッション以外にメールや電話で相談ができる、セッションの内容をデータにして受け取れるなど、さまざまなサポートの有無に違いがあるケースもあります。複数のサービスを比較検討し、自分にあったところを選択しましょう。

コーチとの相性

エグゼクティブコーチングのコーチは、定期的に一対一の時間を過ごし、本心をさらけ出して相談する相手です。相性が合うかどうかは非常に重要なポイントです。スキルや経験に関係なく、「なんとなく苦手」「話すのが苦痛」という相手だと、よりよい効果を得るのが難しくなってしまいます。コーチングサービスの提供元によっては、契約前に無料体験のサービスを実施しているところもあります。可能な場合は一度会い、実際のコーチングを受けてみることがおすすめです。

まとめ

まとめ

ビジネスシーンにおいて導入がすすむコーチングですが、その内容や特徴はさまざまです。
中でも、より難易度の高い課題を抱え、高い視座で物事を判断する必要がある経営者は、エグゼクティブ層に特化したコーチングを受ける必要があります。

エグゼクティブコーチングは、コーチングの中でも、経営者として成長し、業界や組織全体を見渡しながら課題を解決するために、特に有効な選択肢といえるでしょう。

コーチのスキルや経験、自分との相性など、さまざまなポイントをよく見極めて、自分にあったコーチングを選ぶことが重要です。

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