コーチング
コラム

今、注目のエグゼクティブコーチング。会社の成長に必要不可欠な理由とは?

2024.10.01 コーチング

今、注目のエグゼクティブコーチング。会社の成長に必要不可欠な理由とは

世界の名だたる経営者が取り入れ、日本でも注目を集めている「エグゼクティブコーチング」。

組織を率いるリーダーとして必要な要素を身に着け、事業の課題解決や組織づくりなど、あらゆる面でサポートが受けられるとして、ビジネスシーンでの活用が広がっています。

会社をどのようにかじ取りし、組織や事業をどのような方向に引っ張っていくのか、経営者の視点や判断、企業理念などが大きく影響します。トップの成長が、会社の成長に直結するといっても過言ではありません。

経営者に寄り添い、経営手腕を磨くサポートをするエグゼクティブコーチングについて、具体的な効果や進め方、選ぶ際のポイントなどについて、詳しく解説します。

エグゼクティブコーチングの基本概念

CONTENTS

  • 1.エグゼクティブコーチングとは
  • 2.一般社員などを対象にしたコーチングとの違い
  • 3.コーチの役割

エグゼクティブコーチングとは

コーチとコーチングの受け手(クライアント)が一対一で対話をする、コミュニケーション方法の一つである、コーチング。そのコーチングの中で、会社経営者や役員などのエグゼクティブ層を対象にしたものを「エグゼクティブコーチング」と呼びます。

エグゼクティブコーチングを実施している団体によっていろいろなやり方がありますが、一般的にはコーチと受け手が定期的に面談し、1on1のように会話をしながらセッションを進めます。

毎日のように重要な意思決定をし、大きな責任を負い、組織を率いていかなければならないエグゼクティブ層。継続的に事業の方向性を俯瞰して課題を洗い出し、自身の成長の機会を確保することが重要です。

エグゼクティブコーチングは、そうした経営層にとって必須の課題解決、成長促進に大きな効果を発揮します。

アメリカでは、経営者がエグゼクティブコーチングを受けることが一般的で、日本でも導入する社長や役員などが徐々に増えています。

一般社員などを対象にしたコーチングとの違い

コーチングの目的や扱うテーマ、コーチングを行う対象やコーチングを実施している団体によって、コーチングにはいろいろな分類の仕方があります。例えば

  • ①生き方全てを対象にし、人生を豊かにするためのライフコーチングと、仕事に特化したビジネスコーチング(目的による分類)
  • ②企業の一般社員などを対象にしたパーソナルコーチングと、経営層やリーダーなどを対象にしたエグゼクティブコーチング(対象による分類)

コーチングの中でも特にエグゼクティブコーチングは、コーチングの受け手が企業を経営する社長などになることから、彼らの抱える課題を解決に導き成長を促すために、コーチには、より高いスキルや豊富な経験が求められます。料金もエグゼクティブコーチングは他のコーチングよりも高めに設定されているのが一般的でしょう。

特に、ビジネス領域においてはレベルの高い知識や経験が求めれ、一般社員を対象にしたコーチングを行うコーチとはセッションで取り扱う課題の内容、成長後に目指す姿なども異なってきます。

コーチングを行うために特に資格は必要ありませんが(国家資格はないものの、独自の資格を設定している民間団体はあります)、エグゼクティブコーチを他のコーチとは別にして、実施する人を特定している団体もあります。

また、コーチングを提供している会社によっては、エグゼクティブコーチングの場合、コーチングの受け手の部下などステークホルダーにヒアリングを行い、受け手のリーダーとしての特徴や課題などを周囲から情報収集するケースもあります。

導入を検討する際は、いろいろなコーチングの特徴を確認し、自分にあったものを選ぶことがおすすめです。

コーチの役割

エグゼクティブコーチングに限りませんが、コーチングにおけるコーチの役割は、直接的なアドバイスを与えるのではなく、その人自身が課題解決を行えるように成長を促すことです。コーチは受け手に質問を投げかけてその人の持つ可能性を引き出し、新しい視点や気付きを与え、そして目標達成に導きます(コーチングを行っている組織・団体によって様々なやり方がありますが、ここでは一般的な手法について解説します)。

よくティーチングと比較されますが、例えば目標達成のための手段を「教える」ティーチングに対して、受け手自身が最適な手段にたどり着き自分で解決できるように導くのがコーチング。

最終的に判断をするのはコーチングの受け手で、コーチは適切な判断を下せるように質問などを通じてサポートするのが役割です。

一般社員やスタッフを対象にしたコーチングでは、プロのコーチを依頼せず、管理職などのマネジャーや人事担当者が研修やセミナーなどでコーチングについて学び、日々の部下との1on1などにコーチングの手法を取り入れている企業もあるようです。

しかし、高度な経営判断を日々行い、高い視座で会社を運営する必要がある経営者の場合は、コーチはプロに依頼するのが一般的。経営者にとってコーチはよき相談相手であり、ビジネスに必要不可欠なパートナーともいえるでしょう。前述したように、 エグゼクティブコーチングを行うコーチには、ビジネスに対する理解や知識など、エグゼクティブ層との対話が可能な高いスキルが必要とされています。

エグゼクティブコーチングの目的と効果

エグゼクティブコーチングの目的と効果

CONTENTS

  • 1.エグゼクティブコーチングの目的
  • 2.エグゼクティブコーチングの効果

エグゼクティブコーチングの目的

エグゼクティブコーチングには、主に以下のような目的が挙げられます。

・経営課題を解決する

経営課題の解決は、企業経営者がエグゼクティブコーチングを依頼する大きな理由の一つです。企業の内部だけで課題解決をすすめるという選択肢もありますが、豊富な経験を持つプロのコーチに伴走してもらうことで、課題解決の質も量も、そしてスピードも大きく向上するはずです。

コーチからの問いかけによって課題の本質と向き合い、解決の糸口を探るコーチングは、経営課題の解決に向けた強力な後押しとなります。

・リーダーとして成長する

コーチングのセッションは、エグゼクティブ層が自分と向き合う時間でもあります。前述したように、コーチは相手の可能性を引き出し、新しい視点や気づきを与えることで目標達成に導きますが、行動に移すのは、コーチングを受けている受け手自身です。

コーチのサポートを受けて解決する力をつけることで、組織を率いるリーダーとして成長することができます。また、自ら受ける質の高いコーチングから、部下のマネジメントや育成などの観点でも、リーダーとしてのヒントを得ることが期待できます。

・信頼できる相談相手を得る

エグゼクティブ層は、経営する組織の内外について、あらゆる悩みを抱えています。しかし、全ての事柄について安心して実情をさらけ出し、本音で相談できる相手はそう簡単に見つかるものではありません。また多くの場合、エグゼクティブコーチングでは、ビジネスに限らずその人自身の人生全般について相談に乗ってもらうことが可能です。仕事からプライベートまで相談できるコーチの存在は、人生の貴重な財産となるはずです。

エグゼクティブコーチングの効果

実際にエグゼクティブコーチングを受けることで、どのような効果が期待できるのでしょうか?

・定期的に課題や進捗を確認する時間が確保できる

日々忙しいエグゼクティブ層は、膨大なタスクに追われ、目先の業務をこなすことに時間をとられがちです。改めて意識をしなければ、組織や事業の現状はどうか、目指す方向性に進めているか、じっくりと考える時間は確保できません。エグゼクティブコーチングを導入し、定期的にセッションの時間を設定することで、必要だけれど後回しになりがちな事柄について検討し、しっかりと向き合うことが可能になります。

・実際の行動に移せる

よくある落とし穴が、課題について議論し、解決策を検討したものの、充実した話し合いができたことに満足して終わってしまうケース。エグゼクティブコーチングでは、具体的なスケジュールを組み立て、前述したように定期的なセッションを通じて進捗を確認します。いつまでに何をやるか、そして実際にそれができたかをプロの目からチェックされるため、後回しにすることなく行動に移すことができます。

・事業の成長速度が向上する

このように、エグゼクティブコーチングを定期的に受け続けることで、経営課題はひとつひとつ解決され、事業は目指すゴールに向かって動き出します。目の前のタスクだけに囚われることなく、後回しにしがちな重要な事柄にしっかりと対応していくことで、事業の成長スピード向上も期待できます。

・孤独が解消される

「経営者は孤独」とよく言われます。部下や経営者仲間には相談できないセンシティブな問題に頭を悩ませ、家族にも言えないトラブルを抱え、信頼できる友人はそもそも業界に詳しくないので理解してもらえない—。そうした経営者は、多いのではないでしょうか。

大手シンクタンクの調査によると、経営者が「重要な経営課題について、支援を期待する相談相手に相談を実施できていない理由」のトップは「適切な社外の相談相手とのつながりがないから」。実に約過半数を占めています(野村総合研究所「中⼩企業の経営課題と公的⽀援ニーズに関するアンケート」を基にした中小企業庁のレポート参照)。

そんな経営者にとって、エグゼクティブ層を理解しているコーチは心強い存在。いつでも絶対的な自分の味方であり、何でも相談にのってくれるコーチは、経営者の孤独を解消してくれる相手です。

エグゼクティブコーチングの手法と進め方

エグゼクティブコーチングの手法と進め方

CONTENTS

  • 1.主な手法
  • 2.エグゼクティブコーチングの進め方

主な手法

コーチングは一対一の対話を通じて行われます。例えば何か具体的な問題についてセッションする際は、コーチはまず相手の話に耳を傾け、それに沿ってあらゆる角度から深堀する質問を投げかけます。それに答える中で、コーチングの受け手自身が課題の本質を見極め、広い視野で解決策を検討し、本来の目標に立ち返った際に、どうすべきかを深く考えられるようになるのです。

コーチの役割は、解決策を考えたり解決に向け動いたりすることではなく、受け手自身が解決できるよう促すことです。この点で、解決策を立案し提案するコンサルティングとコーチングは大きく異なります。

コーチによっては、全ての面で「聞く」に徹するのではなく、例えば他社の事例や業界の潮流など、コーチが持つ知見の中から情報を与えるケースもあります。しかし、最終的な判断を下して行動に移すのは、あくまでコーチではなく、コーチングを受ける相手です。

エグゼクティブコーチングの進め方

実際に、エグゼクティブコーチングはどのような流れで進んでいくのでしょうか?

細かいプロセスを紹介します。

・ヒアリング

エグゼクティブコーチングでは、まず、コーチが受け手に対してヒアリングを行います。過去や現在の状況、大切にしている事業理念、困っていることなど、コーチの質問は多岐にわたります。

エグゼクティブコーチングでは、多くの場合、取り扱う事柄は仕事に関するものだけではありません。

企業経営者などのエグゼクティブ層は、ライフプランや家族、健康といった事柄も仕事に密接に関わってくることが多いため、プライベートに関してもじっくりと時間をかけてヒアリングし、セッションの中に組み込むケースが多くあります。

・目標の明確化

ヒアリングをした後、明確な目標を設定します。この時に重要なのが、達成具合を客観的に判断できるよう、具体的なゴールを設定することです。10年後に目指す組織の形、事業の規模などは、多くの場合、数値で設定します。それを達成するために必要な5年後、3年後、1年後の姿など、最終的な目標を分解した途中経過の目標を詳細にたてるケースもあります。

人によっては、「〇〇を実現した後、会社を譲って海外に移住する」など、ビジネスから離れたゴールを設定する経営者もいるかもしれません。 この点で、いわゆる企業としての事業目標と、エグゼクティブコーチングで設定する目標は、大きく異なっています。

ヒアリングを通じてビジネスの状況はもちろん、起業時の想いや人生において大切にしている事柄なども合わせて見つめ直すことで、コーチングの受け手それぞれの目標を設定できるようになります。

・課題の抽出

目標を明確にしたあとは、目標達成の障壁になっている、解決すべき課題を洗い出します。スキルの高いコーチからの深堀した問いかけに答えることで、見えていなかった課題や、ネックとなっている盲点に改めて気が付くこともあります。

例えば、事業に関することはよく理解していても、自分自身のリーダーシップや部下とのコミュニケーション方法の問題は一人ではなかなか気が付かないかもしれません。

セッションを通じ、全てを自分でやろうとしていたことに気が付き、部下に任せることで企業の成長スピードが上がったという事例もあります。

・行動計画の作成

目標を設定し、達成するための課題が抽出されたら、次は、解決に向けて具体的な行動計画を立てます。行動計画も目標と同じように、「できた・できなかった」を客観的に判断できるように作ることが必要です。

コーチはいつまでに何をするのかを明確にするよう促し、具体的なスケジュールに落としていきます。たてた目標やスケジュールは資料にして、内容を確認しながらセッションをすすめるのが一般的です。

・進捗の確認と振り返り

コーチングを受ける相手が計画通りに行動できているか、コーチは進捗を確認し、その結果を定期的に振り返ります。企業の事業目標は、仕事として進捗確認の機会がありますが、組織を超えた経営者としての目標や自分自身の成長に向けたタスクは、ついつい後回しにして放置してしまいがちです。

エグゼクティブコーチングでは、定期的にコーチが進捗を確認し振り返るため、コーチングの受け手はモチベーション高く行動し続けることができるようになります。

また、これらの一連の流れをオンラインでも実施できるコーチングサービスも、最近は増えています。

エグゼクティブコーチングを依頼する際のポイント

エグゼクティブコーチングを依頼する際のポイント

CONTENTS

  • 1.料金設定やサービス内容を確認する
  • 2.コーチのスキルや経験を確認する
  • 3.自分にあったコーチかどうか見極める

料金設定やサービス内容を確認する

エグゼクティブコーチングの料金は、実施している団体やコーチによって大きく異なります。また、セッションの回数、目標シートの作成やメール対応など、セッション以外に様々なサービスがつく場合や、いろいろなサービスを組み合わせて、多様なプログラム(コース)を設定しているところもあります。無理なく続けられる金額か、サービス内容は充実しているかなど、依頼をする前に確認しましょう。

コーチのスキルや経験を確認する

企業の一般社員と経営者では、抱える問題の大きさ、取り扱う事業の規模、関係する人間の数、課題を解決する際に考慮すべき範囲など、あらゆる面で違いがあります。そのため、コーチングの中でも、特にエグゼクティブコーチングのコーチは、ビジネスに対する深い理解や豊富な経験が必要とされます。ビジネスに対する知見があり、エグゼクティブ層に対するコーチングの経験が豊富なコーチを選ぶことが重要です。

自分にあったコーチかどうか見極める

信頼関係を築き定期的に対話をするコーチングにおいて、コーチと受け手との相性は極めて重要な要素です。スキルや経験だけではなく、話し方や雰囲気も当然コーチによって異なります。

経験豊富なコーチだとしても、なんとなく合わない、話をするのがストレス、という相手の場合、十分なコーチングによる効果が得られず、また継続も難しくなってしまいます。

実際に契約をする前に、自分にあった相手かどうか確かめるのがベターです。コーチングを提供している会社や個人によっては、無料体験などの制度を設けているところもあるので、可能な場合はセッションを受けてみて、ストレスなく続けられる相手かどうか、確認が必要です。

まとめ

まとめ

このように、エグゼクティブコーチングは、経営者の可能性を引き出し、リーダーとしての成長を促します。そして経営者は、定期的なセッションを通じて、自ら会社の課題を解決し、組織を率いる力を身に付けていくのです。

効果的にエグゼクティブコーチングを活用し、会社の成長につなげるためには、コーチのスキルや経験、相性を見極めることが必要です。

より高い効果を得るためにも、適したエグゼクティブコーチングを見つけて、経営者と会社の成長につなげていきましょう。

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