コーチング
コラム
幹部育成にコーチングがなぜ効果的なのか 導入すべき理由とポイントを徹底解説

今、企業の幹部を育成する有効な手法として、コーチングが注目を集めています。
企業が成長を続けるためには、優秀な幹部の育成が必要不可欠です。しかし、「信頼できる右腕がいない」「幹部が育たず、結局すべて自分が判断している」──そんな悩みを抱える中小企業経営者は少なくありません。
幹部育成には、新卒社員や一般社員の教育とは異なる、より高いレベルの育成が求められます。その点を考慮し、リーダー育成に適したコーチングを幹部育成のために導入する企業が増えています。
コーチングは、どのような点で幹部育成にメリットがあり、より効果を高めるためには導入する際にどのようなポイントを意識するべきなのでしょうか。本記事では、幹部育成に悩む経営者を解決に導くコーチングの導入について、詳しく解説します。
企業にとって幹部の育成が重要な理由

企業が成長を続けるためには、幹部の育成は必要不可欠です。創業直後で会社の規模がごく小さい時期は、優秀なトップがすべてを把握し直接手を動かすことで会社を成長させることができても、規模が大きくなるにつれ、それは難しくなってきます。経営者一人の判断力や経験だけではどこかの時点で限界が訪れてしまうのです。
重要なのは、信頼できる「右腕」がいるかどうかです。企業がなぜ幹部育成をしなければならないか、具体的な理由を考えてみましょう。
CONTENTS
- 1.変化の激しい時代に対応する
- 2.意思決定のスピードを上げる
- 3.経営者の心理的負担を軽減する
- 4.事業継承のリスクを回避する
変化の激しい時代に対応する
現代は、VUCA(Volatility・変動性、Uncertainty・不確実性、Complexity・複雑性、Ambiguity・曖昧性)といわれる、変化が激しく予測が困難な時代です。経営者1人の経験や知見だけで全ての事象に対応していると、どこかで見落としや漏れが出てきてしまいます。
自分とは異なる知識や考え方を持ち、信頼できる優秀な幹部を持つことで、多角的な視点でものごとを判断できるようになり、意思決定の質があがります。
意思決定のスピードを上げる
会社の規模が大きくなるにつれて、当然ながら判断すべき事象も増加します。全てにおいて経営者が「自分で決め、自分で動く」スタイルを続けてしまうと、事業のスピード、そして企業としての成長のスピードが鈍化します。幹部を育成し、一定内容の権限を委譲することで、企業活動のスピードを上げて競争力を保つことができるようになり、持続的な成長が可能となります。
経営者の心理的負担を軽減する
信頼できる幹部が社内にいることで、事業の一部を任せ物理的な負荷を減らすだけではなく、心理的にも負担が軽くなることが期待できます。信頼できる幹部は、ともに事業を伸ばし、会社を成長させる仲間でもあります。日々の業務の中で相談したり議論したりする相手を作ることが、経営者にとっての成長にもつながるはずです。
事業継承のリスクを回避する
どんなに優れた経営者でも、永遠にその企業を率いることはできません。年齢を重ね、引退が具体的になってから急いで幹部を育成しても、「時すでに遅し」となってしまいます。また万が一、突然自身の身に何かが起き、経営を続けられない事態となった場合、会社の将来を納得できないやり方で託すことになりかねません。苦労して育て上げた経営を任せられる幹部を早くから育成しておくことは、事業継承のリスク回避につながります。
※※
中小企業白書(2023年度版)の中の「成長に向けた経営者の戦略実行を支える内部資源・体制━経営者を支える右腕人材」によると、新規事業創出や既存事業の拡大に『右腕人材』が関わったかという設問に対し、「大いに関与した」、「ある程度関与した」を合わせていずれも約9割が関与したと回答しています。こうした調査からも、企業が成長するためには、幹部の存在が欠かせないことが伺えます。
幹部育成のよくある失敗

成長に必要不可欠な会社の幹部ですが、幹部の育成は簡単ではありません。新しい事業を次々と生み出した著名な経営者が、「幹部育成に非常に苦労した」「次期後継者をなかなか育てられなかった」などと語るのを聞いたことがあるのではないでしょうか。
人材育成に絶対的な正解はありませんが、失敗するケースには、よくある「失敗パターン」が存在します。
CONTENTS
- 1.プレイヤーとしての評価で判断する
- 2.幹部に何を求めるかが漠然としている
- 3.相手に期待値が伝わっていない
- 4.経営者が口を出しすぎてしまう
1. プレイヤーとしての評価で判断する
よくあるケースが、プレイヤーとして優秀な成績を上げた人を、そのまま幹部候補として抜擢するケースです。もちろん、一定の結果を出した背景には幹部としても生かせる要素が影響していることがありますが、「現場で自分自身が行動する」ことと、「幹部として意思決定する」ということは、根本的に異なる役割です。
2. 幹部に何を求めるかが漠然としている
上記にも通じる失敗ケースとして、自社の幹部にどのような役割を期待するのか、どのような知見・経験・素質が必要なのかが漠然としていると、育成もうまく進みません。結果として、「長年勤務しているから」「周囲からの評判が良いから」といった曖昧な理由で候補を選抜してしまうほか、候補として選定した後にどのような経験を積ませるのかなどの育成計画も戦略的に立案できなくなってしまいます。
3. 相手に期待値が伝わっていない
幹部を育成するためには、「育成される側」の意識も重要です。将来的に企業を率いるリーダーの一人として成長を期待していること、そのためにどのような経験を積み、どのような要素を伸ばしてほしいのかなどを伝え、本人の成長意欲を喚起する必要があります。例えば本人が「ずっと現場で今の業務を続けたい」と考えていた場合は、まず意識のすり合わせからしなければなりません。それをなしに経営側が育成戦略を立てても、うまく成長につながらなかったり、異動に不満を持ったりしてしまう可能性があります。
4. 経営者が口を出しすぎてしまう
特に多いのが、経営者や現在活躍している幹部が、育成対象のやることに一つひとつ関与しすぎてしまうケースです。部下は、上の人間の発言一つひとつを大きく意識します。相手が経営者や経営幹部であれば、なおのことです。結果として、自分自身の責任において判断をするという経験が不足してしまいます。経営幹部を育成するためには、フォローアップをしながらも時には失敗も許容し、ある程度本人に任せる度量が必要です。
幹部育成にコーチングを活用するメリットとは

幹部育成に失敗するケースについて、思い当たる節がある経営者の方もいるのではないでしょうか。失敗を回避し、経営者の右腕となる幹部を育てるやり方にはさまざまなものがありますが、効果的な一つとして注目を集めているのが、コーチングです。コーチングは、1対1で対話をしながら、問いを通じて相手の思考を深め、自律的な行動を促す手法です。
「答えはその人の中にある」という考えのもと、課題に対する解決策を直接コーチが示すのではなく、依頼者本人が解決できるよう成長を促すというその特徴から、人材育成に導入する企業や、経営者自身がリーダーとしての成長を目指し受けるケースなどが増えています。
コーチングはどのような点でコーチングに適しているのか、そのメリットとしては、以下のような点が考えられます。
CONTENTS
- 1.目標を定め、達成に向けた道筋を描くことができる
- 2.自ら考え、行動することができるようになる
- 3.中長期で進捗や成長を伴走してくれる
- 4.幹部に何が必要かを熟知しているプロの視点を得られる
1. 目標を定め、達成に向けた道筋を描くことができる
コーチングでは、多くの場合、最初に目指すゴールの言語化や、将来の理想の姿の明確化を行います。そして実現するためにどのような課題があるか、それを解決するためには何が必要か、コーチとのセッションを通じて目標に向けた道筋を描いていきます。コーチングによって、企業の幹部として成長した将来像を明確にし、そこに向けたステップを明確にすることができます。
2. 自ら考え、行動することができるようになる
コーチングでは、コーチが課題解決のための戦略を立案したりスケジュールを立てたりするのではなく、「そのときどうしたのか」「なぜそう感じたのか」「改善には何が必要か」「他の原因はないか」などの問いを繰り返すことで、相談者本人が自分に何が必要かを深く考えます。そして、セッションを通して気が付いた点や頭の整理によって導かれた答えに向けて、実際に行動するのも本人です。コーチングを続けることで、幹部に欠かせない「自ら考え、行動する」という力が自然と身についていきます。
3. 中長期で進捗や成長を伴走してくれる
ゴールを明確にし、それに向けた課題や解決策を考えたとしても、そこで満足してしまっては成長は実現できません。人材育成におけるコーチングの強みは、中長期で定期的にセッションを行うこと。都度、前回の内容を振り返り、それに向けてどのような行動をしたか、その結果はどうだったか、次に何が必要かを確認することで、着実に目指す姿に近づいていくことが期待できます。コーチは、幹部を担える人材になるための道筋を一緒に伴走してくれる、心強い味方と言えるでしょう。
4. 幹部に何が必要かを熟知しているプロの視点を得られる
コーチングには、ビジネスに特化しないライフコーチングや一般社員の教育を行うものなど、さまざまな対象・ジャンルがあります。中でも企業の経営者や経営層を対象としたものを「エグゼクティブコーチング」といい、コーチにはビジネスに対する幅広い知見が必要とされています。エグゼクティブコーチングの分野で経験豊富なコーチであれば、多くの経営者や経営層と対話してきた知見があり、幹部として企業を率いるためには何が必要かを熟知しているため、プロの視点で成長をフォローしてもらうことが期待できます。
コーチング導入時に気を付けるポイントとは

一方で、コーチングを導入すれば必ず幹部育成に成功する、というわけではありません。コーチングを取り入れることでより大きな効果を得るためには、注意すべきポイントがあります。
CONTENTS
- 1.コーチと目的を共有する
- 2.本人の状況や成長意欲を確認する
- 3.コーチに丸投げしない
- 4.短期の成果を求めすぎない
- 5.幹部育成に適したコーチを選ぶ
1. コーチと目的を共有する
コーチングを導入する際には、対象者だけではなく、コーチとも目的を共有することが有効です。コーチは人材育成のプロフェッショナルです。幹部を育成したいという目的を伝えることで、より目的に沿ったセッションが実現し、成長が促されることが期待できます。
2. 本人の状況や成長意欲を確認する
コーチングは、本人の中に存在する価値観や考え方を引き出すことが主体となるため、ネガティブなマインドになっている人や、そもそも成長意欲がない人にはあまり向いていないと言われます。また、その人にとっての人生の優先度や家庭の事情などから、幹部になることを受け入れられない人もいるかもしれません。前述したように、まずは本人に期待値を伝えた上で、コーチングを導入して問題ないかを確認しましょう。
3. コーチに丸投げしない
コーチングのセッション内容は基本的に本人とコーチの間だけで共有するものですが、コーチングを受けている人材に良い変化が起きているか、目的に向けて成長しているかは、経営者としてしっかりと見守る意識が必要です。経営者自身もコーチとコミュニケーションをとりながら、普段の様子や業務への取り組み方などで気になる点があれば、コーチに共有してセッションを工夫してもらうことも効果的です。
4. 短期の成果を求めすぎない
幹部を担える人材になるためには、成功と失敗を繰り返しながら中長期で経験を積むことが必要です。そうした実際の行動を促し、一つひとつ振り返りながら目的に向かって進めるようサポートするのがコーチングであり、コーチングを受けたからといってすぐに劇的な変化が訪れるわけではありません。短期の成果を求めすぎず、見守る姿勢も重要です。
5. 幹部育成に適したコーチを選ぶ
コーチングのコーチによって、それぞれ得意分野があります。企業の幹部育成に導入するには、ビジネス領域に対する知見があるコーチや、企業の経営者・経営層に対するコーチング(エグゼクティブコーチング)の経験が豊富なコーチを選ぶと、より大きな効果が期待できます。また、対象者との相性も大切です。可能であれば、コーチングの依頼を決める前に、お試しのセッションなどをお願いし、幹部育成に適しているかどうかを実際に会って確認すると安心です。
まとめ

幹部の育成は、企業が成長を続けるためには必要不可欠です。いろいろな手法がありますが、コーチングの活用は、幹部の思考力・判断力・行動力を高める、一つの有効な選択肢といえます。
コーチングを導入して自身の「右腕」となる幹部を育成し、企業をより大きく飛躍させましょう。
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