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コラム
中小企業によくある経営課題とその解決策━経営者が知っておくべきポイントとは

資金繰りにいつも悩まされる、新しい人を採用してもなかなか定着しない、売り上げがなぜか伸び悩んできた──。こうした悩みは多くの中小企業で共通する経営課題です。
企業は成長する過程で、必ず課題にぶつかります。競争力を維持し、持続的な成長を可能にするためには、新たなステージに向けてこうした「よくある経営課題」を乗り越えていかなければなりません。
特に中小企業が直面する経営課題には、どのようなものがあるのでしょうか。そして、それらの課題をどうやって解決していくべきなのでしょうか。
本記事では、中小企業が抱える代表的な課題を整理し、それぞれに対応する解決策を具体的に紹介します。
中小企業が抱えるよくある経営課題とは

中小企業が直面する経営課題は多岐にわたります。まず最初に、特に多く見られる代表的なものを見てみましょう。
CONTENTS
- 1.慢性的な人手不足と人材育成の停滞
- 2.資金繰り
- 3.成長過程で生じる方向性のズレ
- 4.売上・利益の停滞
- 5.相談相手が不在で経営者が孤独に陥る
慢性的な人手不足と人材育成の停滞
少子高齢化が進み労働人口が減少する中、人材不足は日本企業の多くが抱える深刻な経営課題の一つとなっています。帝国データバンクの調査(人手不足に対する企業の動向調査 2025年4月)によると、正社員不足を感じている企業は5割を超え、2024年度の「人手不足倒産」は350件にのぼり過去最多を記録しました。特に中小企業は大企業に比べて賃金や福利厚生で劣ることが多く、優秀な人材を採用することが難しいのが現状です。
また、人材の育成も企業にとっての課題です。どのような人材が必要か、足りないスキルは何か、そしてどういった方法で育成するのか、一つひとつを精緻に考え、組み立てなければ、人材を育てることはできません。それらをやりたくてもそもそも人手がなくてできない、という企業も多くあります。
資金繰り
いつの時代においても、資金繰りは多くの中小企業にとって大きな経営課題です。特に中小企業は、大企業に比べて財務基盤が弱いと判断されがちで、融資の審査なども簡単ではありません。加えて昨今は、物価や光熱費、人件費などが軒並み高騰し、あらゆる業種で事業を継続することが難しい状況が続いています。
キャッシュフローが滞ってしまうと、そもそも企業活動を継続することができません。安定した資金調達ができるようにすることは、経営者にとっての最重要課題と言えます。
成長過程で生じる方向性のズレ
企業が成長すると、内部をまとめることがだんだんと難しくなってきます。創業期など人数が少ないときは、経営者は全ての人間とコミュニケーションを取り、だれがいつどのような仕事をしているかを把握することが可能です。社長が目指す目標や将来のビジョンも自然と共有され、みんなが同じ方向を向いて働くことができていたかもしれません。
しかし、人数が増えるにつれて、それまでと同じやり方では「経営者の目が届かなくなる」、「理念がそもそも共有できておらず方向性がバラバラになる」といった課題が出てきます。成長に伴いぶつかる壁の一つとも言えるでしょう。
売上・利益の停滞
事業も同じく、最初は順調に成長を続けていても、一定の規模に達すると売上や利益が頭打ちになる局面が訪れます。そもそもゼロから市場や顧客を開拓できる段階と、ある程度その事業やサービスが成長した段階では、同じ成長率を維持するための難易度が異なります。その他にも、市場環境や顧客ニーズの変化に気づかず対応できていないケースもあるかもしれません。
漫然と従来のやり方を続けているだけでは「頑張っているのに成果が出ない」という状態に陥ってしまう危険があります。
相談相手が不在で経営者が孤独に陥る
多くの中小企業経営者が「相談相手がいない」「意思決定の重圧に押しつぶされそうだ」と感じています。中小企業庁の「小規模企業白書(2020年)」によると、例えば非製造業で従業員の数が1人から5人の会社の場合、経営者の36.0%、実に3人に1人以上が日常的な相談相手について「いない」と回答しています。「経営者は孤独」とよく言われますが、企業経営者という立場上、社外の人には仕事の悩みをしづらく、また社内にも自分より上の立場の人間がいないため、仕事の悩みを打ち明けられない人が多いと考えられます。
経営者が全ての判断を一人で行うことは、多角的な視点で判断できない、スピードが鈍化するという問題にもつながります。気持ちの問題にとどまらず、結果として事業の停滞など、経営上の課題となりうるリスクがあります。
経営課題を解決するために、何が必要か

それでは、こうしたよくある経営課題を解決するためには、何が必要なのでしょうか。それぞれの課題に対応する個別の解決策だけではなく、企業にとって大切なことを覚悟を持って成し遂げれば、多方面において課題が解決し、プラスの変化が起こることも期待できます。
ここでは特に、成長過程にある中小企業を対象に、経営課題を解決するために必要な主なものを紹介します。
CONTENTS
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- 1.企業理念やMVVなどを策定する
- 2.組織や人材管理の体制を見直す
- 3.外部の力を借りて、経営課題の解決を促進する
企業理念やMVVなどを策定する
企業の理念やミッション・ビジョン・バリューは、活動を続ける上で全ての指針となる、企業にとって最重要とも言える大切な存在です。
施策として文言を作るだけではなく、それを社員の一人ひとりに浸透させ、さらに外部に向けても発信し、それに沿った事業活動を行うことで、さらなる成長の大きな原動力となるはずです。
例えば、魅力あるMVVは、良い人材を集めるための採用活動に直結します。社内が目指すべき方向性が明らかになることで、成長過程で生じるズレの解消にもつながるでしょう。さらには、心から共感できる理念があれば、自分たちが働く意味ややりがいを感じることができるようになり、社員の自主性や仕事のモチベーションもアップします。結果として、新しい事業創出や業務改善などがすすみ、売上の向上などにもつながるかもしれません。
成長のストップ、事業の停滞を感じている企業にとって、理念やMVVの策定や見直しは、課題解決につながる一つの手段と言えるでしょう。
組織や人材管理の体制を見直す
企業が成長し人が増えてくると、組織をしっかりと整える必要があります。会社が大きくなればなるほど、経営者が全ての人・全ての事業をイチから見ることはできなくなります。
例えば、経営者と社員の間に立つ管理職を配置する、人事や経理など、会社の事業推進や開発以外を担当する部署を作るなど、組織の内部を整えましょう。
一人一人をケアする管理職の存在は、離職を防ぎ、人材不足の解決につながります。また、人事に特化した部署があれば、採用や育成の質が上がることが期待できます。さらには、担当者がそれぞれの担当業務に集中できる体制を整えることで、業務の効率化や売上向上にもつながるでしょう。
外部の力を借りて、経営課題の解決を促進する
外部の力を借りることも、一つの手法です。経営課題の解決を専門としている経営コンサルタントやエグゼクティブコーチングなどに相談すれば、経験豊富なプロからの的確なアドバイスを受けることができるでしょう。
例えば経営コンサルタントは、具体的な経営課題に対する解決策を立案し、戦略を組み立ててくれます。またエグゼクティブコーチングでは、課題の発見、解決に向けたスケジュールの策定、目指す姿の明確化、そして解決策実行の振り返りとフィードバックなど、定期的な面談を通じて経営課題をサポートしてくれます。
提供しているプログラムなどによっても違いますが、課題の解決に向けて中長期で伴走してくれる相手がいれば、経営者の孤独の解消にもつながるはずです。それぞれの特徴やサービス内容をよく確認し、自分にあったところを選びましょう。
解決策を実行する上で注意すべきポイントとは

経営課題の解決に取り組む際は、次の点に注意が必要です。
1. 短期的な成果にとらわれすぎない
組織改革や人材育成は成果が出るまで時間がかかります。すぐに結果が出なくても焦らず取り組むことが大切です。いつまでに何を目指すのか、将来実現したい未来を明確にして、目先の状況だけではなく、そこに向けて進んでいるかどうかを確認しながら実行しましょう。
2. 社員の納得感を得る
経営者の独断だけで改革を進めると反発を招いてしまうこともあります。施策の目的や背景を丁寧に説明し、時にはボトムアップで意見を吸い上げるなど工夫をし、社員の理解を得ながら取り組むことが不可欠です。
3. 外部の目を取り入れる
自社の内部だけでは気づけない課題もあります。コンサルタントや専門家のアドバイスを受けることで、多角的な視点で現状を分析したり解決策を考えることが可能となります。
4. 改善を継続する仕組みを作る
一度仕組みを作っても放置すれば形骸化します。定期的な振り返りや改善サイクルを組み込むことが、持続的な成果につながります。
まとめ

企業の経営課題は、多岐にわたります。さまざまな課題は、成長の過程で必ず直面するものですが、その課題を放置し、解決に着手しなければ、企業の成長はストップしてしまいます。まずは課題を認識し、解決に向けた第一歩を踏み出しましょう。
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