コーチング
コラム
コーチングとは?特徴や導入することで期待できるメリット、選び方などを徹底解説
ビジネスシーンや人生の課題を解決し、依頼者自身の成長を促す「コーチング」。Googleの元CEO、エリック・シュミット氏や、Appleの共同創業者、スティーブ・ジョブズ氏などが生涯にわたってコーチングを受けていたことなどが日本でも知られるようになり、多くの人たちが取り入れています。
注目を集めるコーチングですが、どのような内容で、導入するとどのような効果があるのか、詳しいことはあまりよくわかっていない…という人も多いのではないでしょうか。
コーチングと一言で言ってもいろいろな種類があり、提供元によってコーチのタイプやサービス内容もさまざまです。より大きな効果を得るためには、コーチングについてよく理解し、目的にあったものを取り入れることが必要です。
この記事では、コーチングの特徴や導入した際に期待できる効果、選ぶときの注意すべきポイントなどについて、詳しく解説します。
コーチングとは?
コーチングとは、その人本来が持つ力を引き出し、成長を促すコミュニケーション方法の一つです。近年、多くの企業などビジネスの現場で主に人材開発や事業推進に沿った目標管理などの目的で取り入れられているほか、人間関係に悩む人や人生全般について相談する人など、多くの人がコーチングを活用しています。
CONTENTS
- 1.コーチングの特徴や進め方
- 2.ティーチングやコンサルティングとの違い
- 3.コーチングの分類や種類
コーチングの特徴や進め方
コーチングでは一般に、コーチと依頼者が一対一で対話を行います。最初に依頼者が理想とする姿、目指すゴールを明確にし、そこに向かうための障害となっている課題を明らかにしたり、必要な行動や考え方を整理したりしていきます。
そうした過程におけるコーチングの特徴の一つと言えるのが、コーチが「答えを与える」のではなく、「相談者が答えにたどり着くようサポートする」という点です。コーチはコーチングの専門的なスキルを活用し、あらゆる角度から質問を投げかけます。その質問に答えることで、相談者は自分自身が大切にしている価値観、将来として思い描く具体的な理想の姿、そこに到達するために解決すべき課題などを整理できるようになります。コーチの役割は、その人自身が課題に気がつき解決策を実行できるよう導くこと。問いかけを重ねることでその人が本来持つ可能性や能力を引き出し、成長を促します。
ティーチングやコンサルティングとの違い
コーチングは、「ティーチング」や「コンサルティング」と比較されることがよくあります。それぞれどのような違いがあるのでしょうか。
まず、ティーチングとの大きな違いは、具体的なやり方を教えて指導するティーチングに対し、コーチングはお伝えしたようにその人自身が答えにたどり着くよう導くという点です。具体的な知識ややり方を直接伝えるティーチングは、時間をかけずに教わる側が答えを得られるため、すぐにやるべきことを理解し対処することができるといったメリットがあります。一方で、教える側が相手に一方的に伝える形となるため、本人の主体性を育てにくいというデメリットもあります。
次に、コンサルティングとの違いを見てみましょう。何か課題があった場合、コンサルティングでは具体的な解決のための戦略を立案し、解決に向けて自ら動きます。直接的な解決策の提示をせず、本人が課題の原因に気が付き解決策を考え実行できるよう促すコーチングとの大きな違いです。自ら課題解決に向けて動くことができない忙しいビジネスマンにとって、コンサルティングは時間の節約になる上、プロの解決に委ねることができるというメリットがあります。一方で、自ら課題解決ができるように成長するという効果はあまり期待ができないとも言えます。
コーチングの分類や種類
お伝えしたような手法を広くコーチングと呼んでいますが、コーチングの中には、特別なテーマに絞って行うものや、特定の対象者に向けたものなど、いろいろな種類があります。呼び方や分類の仕方は、コーチングを実施している会社・団体などによって異なりますが、以下に主なものをご紹介します。
「ビジネスコーチング」:セッションの内容や目的をビジネスに関するものに絞ったコーチングを行う際、「ビジネス」とつけて呼ぶことがあります。企業が人材育成のために一斉に導入したり、ビジネスパーソンが個人で依頼したり、形式はさまざまです。
「スポーツコーチング」:主にアスリートが依頼する、スポーツの世界のコーチングです。具体的な競技のやり方の指導というよりは、モチベーション管理やアスリートとしての成長を促す目的で導入されることが多いようです。競技に関する目標達成に留まらず、スポーツジャンルでのコーチングを通じ、社会で役立つ人材育成を目的とすることもあります。
「ライフコーチング」:その名の通り、人生全般に対するコーチングです。家族関係や地域でのコミュニティ、趣味、将来の夢など、セッションの内容は多岐に渡ります。定期的にコーチングを受け、人生を通じて直面するあらゆる課題を相談したい人などが活用しています。
「エグゼクティブコーチング」:上記でご紹介したものはセッションのテーマによる分類ですが、実施する対象者を絞って特別な呼び方をすることがあります。エグゼクティブコーチングは、企業の経営者などエグゼクティブ層を対象としたコーチングです。一般社員よりもその責任範囲や解決すべき課題が大きいことから、一般に、エグゼクティブコーチングを実施するコーチには特別なスキルや経験が求められます。
その他:近年、テクノロジーの進化に伴い、コーチングにもいろいろなやり方が登場してきています。例えばオンラインでセッションを行うコーチング、人間のコーチではなくAIによるコーチングなど、新しいものにも注目が集まっています。
コーチングの歴史と広がり
コーチング発祥の経緯については諸説ありますが、コーチングスキルを指導するコーチ・エィ アカデミアの公式サイトには、『「コーチ (Coach)」という言葉が最初に登場したのは 1500 年代。その語源は【馬車】でした。馬車の役割は、「大切な人をその人が望むところまで送り届ける」ということです。そこから派生してコーチングは、「人の目標達成を支援する」という意味で使われるようになりました』と紹介されています。その後ビジネスシーンなどで活用されるようになり、1970年〜80年代ごろにアメリカで広がったとされています。
世界的に有名な企業もコーチングを取り入れています。例えばGoogleやAmazonは、人材育成やリーダーシップ養成に関して、コーチングの重要性を説いています。欧米のビジネスシーンでは、多くの企業がコーチングを導入していて、コーチングが当たり前の手法として根付いていると言えるでしょう。
一方で、日本でもコーチングを導入している企業が増えていると考えられます。日本の企業全体のコーチング導入数を調べた統計などがあるかは不明ですが、管理職の研修にコーチングを取り入れ、部下の人材育成に活用したり、企業の代表や役員がエグゼクティブコーチングを受けたりしている企業は数多くあります。日本でも、今後さらにコーチングの活用が広がるものと見られています。
コーチングを導入することで期待できる効果とは?
ビジネスシーンを中心にさまざまな場面で取り入れられるようになったコーチングですが、導入することで、どのような効果が得られるのでしょうか。コーチングを導入することで期待できるプラスの効果について、主なものをご紹介します。
CONTENTS
- 1.課題を解決し、目標達成を実現できる
- 2.定期的に自分と向き合う時間を作ることができる
- 3.人生を通じて伴走してくれる味方を得られる
- 4.人として成長できる
課題を解決し、目標達成を実現できる
お伝えしたように、コーチングはコーチと依頼者が1対1でセッションをしながらすすんでいきます。依頼者はコーチからの問いかけに答えることで、自分の頭の中にある考えを言語化し、明確にすることができます。また、スキルの高いコーチは、あらゆる角度から質問を投げかけ、重要な事柄について、それは何故なのか、何度も深堀していきます。セッションを通じて、一人ではわからなかった部分に改めて気が付いたという依頼者も多くいます。コーチングを通じて自分の奥底に眠る問題や価値観に気が付くことで、課題を解決し、目標に向かって一歩ずつ近づくことが期待できます。
定期的に自分と向き合う時間を作ることができる
コーチングは一般的に、1回で終わるのではなく、定期的に中長期で繰り返して行われます。頭の中を整理することが必要だとわかっていても、目の前のやるべきことに追われ、そうした時間をなかなか確保することができてないという人も多いのではないでしょうか。コーチングを導入すると、忙しい毎日の中でもセッションの時間が定期的に確保されるため、必然的に自分としっかりと向き合う時間を確保することができるようになります。
人生を通じて伴走してくれる味方を得られる
仕事のことや家庭のことなど、全てについて心のうちをさらけ出して話すことができる相手は、簡単に見つかるものではありません。コーチングのコーチは、依頼者に寄り添い、人生を通じて伴走してくれる心強い存在です。孤独を解消し、安心して話しができる心強い味方を得ることが期待できます。
人として成長できる
コーチングは、その人自身が課題を解決し自分の力でゴールに達することができるようサポートすることが目的です。そのため、コーチングは、多くの企業で人材育成の手法の一つとして導入されています。答えを与えるのではなくその人自身が答えにたどり着くよう導くコーチングを受け、中長期で自ら課題解決を繰り返すことで、依頼者自身が人として成長することが期待できます。
コーチングを導入する際の注意点
いろいろな効果が期待できるコーチングですが、導入する際には注意も必要です。気を付けるべきポイントをご紹介します。
CONTENTS
- 1.コーチの経験や専門性は目的にあっているか
- 2.コーチとの相性は問題ないか
- 3.提供しているサービス内容は十分か
- 4.中長期で続けるのに無理のない料金設定か
コーチの経験や専門性は目的にあっているか
お伝えしたように、コーチングにはさまざまな種類があります。例えばビジネスに関する相談をしたいのに、スポーツコーチング専門のコーチに依頼しても満足な効果を得ることはできません。また、経営者がエグゼクティブコーチングを受けたい際は、ビジネスや経営について知見を持つコーチや、経営者に対するエグゼクティブコーチングの経験が豊富なコーチでないと、質の高いセッションは期待できないでしょう。コーチングを受ける目的に合った経験や専門性をコーチが持っているかどうか、確認することが必要です。
コーチとの相性は問題ないか
自分の目的に合った専門性を持っているかどうかに加えて、コーチとの相性も重要です。コーチングを導入すると、コーチと定期的に顔を合わせ、1対1で深い話をすることになります。どのような雰囲気の相手だと話しやすいか、どんな相手を苦手と感じるかは人によってさまざまですが、人としての相性が合わない相手だと、心の内をさらけ出すことが難しくなってしまう上、定期的に会って話しをすることに対するストレスなども生じる可能性があります。結果として、コーチングを続けることが難しくなってしまいます。コーチングの提供元によっては、契約前に無料で体験できるサービスを提供している場合もあるので、できれば実際に会って相性を確認してから導入を決めることがおすすめです。
提供しているサービス内容は十分か
受けられるセッションの頻度はどの程度か、セッション以外の電話やメールでの相談は可能か、セッションやフィードバックの内容をレポートとして受け取ることができるかなど、コーチングを導入した際に受けられるサービスの内容も確認しましょう。サービス内容が不十分だったり、自分には不必要な過剰なサービスがあったりする場合、交渉すればアレンジが可能なこともあります。どのようなサービスを提供しているのか、契約前に詳細を確認し、自分にあったコーチングサービスを導入しましょう。
中長期で続けるのに無理のない料金設定か
コーチングは、1回だけ受けてもあまり効果は実感できません。定期的にセッションを重ねて中長期で続けることで、より大きく成長し、ゴールに近づくことが可能になります。しかし当然ながら、続けるためにはコーチングにかかる費用も定期的に必要となります。毎月の出費として無理のない金額かどうか、料金についても確認が必要です。
まとめ
多くの人たちが活用している「コーチング」。その効果を最大限にするためには、自分にあったものを取り入れることが必要です。特徴やサービス内容をよく確認した上でコーチングを取り入れ、課題の解決や目標達成、成長につなげていきましょう。
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