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経営者マインドとはどんなもの?社長が持つべき意識、身に付けるための手法について解説

2024.08.15 経営者Tips

経営者マインドとはどんなもの?社長が持つべき意識、身に付けるための手法について解説

会社を興し、従業員を率いて事業を営む経営者。毎日山のような仕事に追われる中、利益を出し、会社を成長させるのは簡単ではありません。

中小企業庁によると、日本における起業5年後の生存率(起業生存率)はおよそ8割。また、日経ビジネスの記事には、ベンチャー企業に絞った場合、5年後の生存率が15%、20年後は0.3%という非常に厳しい数字が紹介されています。

企業が事業を継続し、会社として生き残っていくために、経営者にはどのようなマインドが必要とされるのでしょうか。このコラムでは、経営者に求められるマインド、そのマインドを持つことで考えられるメリット、そして経営者マインドを身に付けるために何が必要かを、詳しく解説します。

経営者に必要なマインドとは?

経営者に必要なマインドとは?

経営者として会社を率いていくためには、イチ社員として雇われて仕事をしている時とは異なる意識、考え方を持つ必要があります。企業のトップに必要な「経営者マインド」とは、どのようなものがあるのでしょうか。一例を挙げていきます。

CONTENTS

  • 1.実現したいビジョン、経営理念を持つ
  • 2.企業のトップとしての責任を自覚する
  • 3.社会の変化、時代の要請を意識する
  • 4.ステークホルダーに対する価値提供、社会貢献を心がける
  • 5.広い視野と未来への明るい視点を持つ

実現したいビジョン、経営理念を持つ

まず求められるのは、経営者として事業を営むことで何を実現したいのか、会社はどこを目指すのか、明確なビジョン、経営理念を持つことです。

これがなければ、会社経営は単なるビジネスゲームになってしまい、取引先や従業員からの信頼を得ることができません。短期で売上を出すことはできても、中長期で成長し続けることは難しくなってしまうでしょう。

また、会社の経営は、常に順調とは限りません。トラブルに見舞われたり、業績が思うように上がらなかったり、上手くいかない状況に直面することもあるはずです。そんな時、ブレずに判断し、進むべき方向性を見失わないためには、自分の中、そして会社としてのしっかりとした軸が必要です。

さらには、経営者が明確なビジョンや経営理念を掲げることは、従業員にとっても仕事をする上で重要な指針となります。経営者一人が頑張るのではなく、会社全体が一丸となって目標に向かってすすむためにも、経営者がビジョンや経営理念を明確にすることが重要です。

企業のトップとしての責任を自覚する

経営者は、企業のトップとして常に判断し決断しなければなりません。事業を続けていくと、時としてうまくいかなかったり、問題にぶつかったりすることもあるはずです。しかし、経営者はそうしたマイナスの結果を誰かのせいにすることはできません(法律上の責任問題とは異なり、経営者としてのマインドに関する説明です)。これは、全てを自分一人で行うべきということではありません。周囲からのアドバイスを取り入れたり部下に仕事を任せたりすることはもちろん必要ですが、その結果が上手くいかなかったとしても、経営者は、最終的な結果の責任を取るのは経営者である自分、という意識を持つ必要があるのです。

もし、経営者がいざというときに責任回避をし、部下や周囲のせいにする言動を見せてしまうと、従業員や取引先は、安心して一緒に仕事をしたいと思うことができなくなってしまうでしょう。経営者として、事業に対するトップとしての責任を自覚することは、会社を率いる上で重要なマインドの一つと言えます。

社会の変化、時代の要請を意識する

ビジネスの世界は常に変化し、次々と新しい課題が登場します。経営者は常にアンテナを張ってそれらに感度高く反応し、必要な対応をとっていかなければなりません。例えば現在は、働き方改革に関係する労働環境の整備、人的資本経営や健康経営などによる従業員への配慮、DXのような業務プロセスや事業そのものの変革など、20年前にはそれほど取りざたされていなかったビジネステーマが数く存在しています。これに限らず、企業を取り巻く環境、会社が対処するべき事柄は以前とは大きく異なっており、そして今後も恐らく、時代の変化に伴い次々と新しいものが登場することでしょう。

そうした事柄に無頓着で全く対応せず、今のやり方を漫然と続ける企業は、時代から取り残されてしまいます。例えば、時代にそぐわない無理な働き方を従業員に強いる企業は、退職者が相次ぎ、新しい人もなかなか採用できないはずです。また業務の効率化をせず昔ながらのプロセスに固執する企業は、同業他社から差をつけられ、市場での競争に勝てなくなってしまうことでしょう。そうした企業は、中長期で成長し生き残ることはできません。経営者は、社会の変化、時代の要請を常に意識することが求められているのです。

広い視野と未来への明るい視点を持つ

前項ともつながりますが、経営者は社会の変化や時代の要請に敏感になった上で、広い視野を持つ必要があります。目先の細かいことに気を配ることも時には重要ですが、企業のトップとして、一つひとつの判断が周囲にどのように影響していくのか、どのような変化が怒り得るのか、状況を俯瞰して見つめる目、考える力が求められます。

例えば生成AIのような新しいテクノロジーが登場した際に、今現在自社が関わっているビジネスに限らず、世の中全体にどんなインパクトをもたらすのか、人々の仕事や生活はどのよに変わっていくのかを広い視野で考えられれば、新たなビジネスチャンスのヒントを得られるほか、いち早く必要な対応をとれるようになるかもしれません。

また事業を続けるためには、3年先、5年先、10年先を見つめる目も必要です。名だたる企業の中期経営計画や長期ビジョンなどに目を通すと、それぞれの企業が現在すすめている施策が、ずっと先の明るい未来につながるための一歩であることに気が付くことでしょう。時には、100年先といったスパンで世の中の変化や自分たちの事業領域のあるべき姿、自分たちの企業活動によって実現する明るい未来を説く経営者もいます。トップがそうした視点を持つことで、会社は一丸となって自社が進むべき方向へ進み、新たなチャレンジを続けることができるようになるのです。

ステークホルダーに対する価値提供、社会貢献を心がける

会社の経営は、一人だけでは続けることができません。取引先、顧客、従業員など多くのステークホルダーと良好な関係を築くことが必要です。そのためには、自社の利益だけを考え追求するのではなく、事業を通じて周囲の関係者にどのように価値を提供するのか、意識することが求められます。

また、社会への貢献も忘れてはならないポイントです。現代は、社会に貢献しているかどうか、企業も厳しい視線が向けられる時代です。地球環境を悪化させている、従業員を大事にしないなど、自社の事業が社会にとってマイナスと判断されてしまうと、悪評は一気に高まり、事業を継続することは難しくなるでしょう。

もちろんボランティアや慈善事業ではないため、利益を出すことは大切です。しかし今の時代、それだけでは周囲から評価され成長を続けることはできません。事業を通じ、周囲にいかに価値を提供し、社会に貢献していくのか、そして世の中から必要とされる企業になるのか。そうした意識も、経営者にとって大切な要素と言えるでしょう。

必要なマインドを持つことで何が変わるのか

必要なマインドを持つことで何が変わるのか

経営者に必要なマインドの一例を紹介しましたが、それでは、それらのマインドを持つことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。考えられるプラスの変化を見てみましょう。

CONTENTS

  • 1.判断の軸が明確になる
  • 2.情報収集を常に行い、学び続けるようになる
  • 3.必要とされる企業になり、事業が成長する

判断の軸が明確になる

経営者マインドを持つと、トップとして判断が必要な際に、拠り所となる明確な軸が自分の中にできるようになります。

経営判断は、時として非常に厳しいものです。正解がない中で、難しい選択をしなければならないこともあるでしょう。判断の軸がないと、袋小路に陥ってしまい、決断が下せなくなってしまうかもしれません。そんなときに経営者マインドを持っている経営者であれば、自分が目指している姿、大切にしている価値観が明確なため、それらに立ち返って冷静に考えることができます。経営者として自分の中に確固たる判断の軸を持っていることは、非常に心強い武器となるはずです。

情報収集を常に行い、学び続けるようになる

経営者マインドを持つ経営者は、社会の変化、トレンドをいち早くキャッチするために情報収集を欠かしません。常にアンテナを張って、時代にあった事業推進、現代に必要とされる取り組みのヒントを得ているのです。

また、新たな動きに対応するためは、情報収集を怠らないだけではなく、向上心を持って常に学ぶことも必要です。過去の経験ばかりに頼って自分自身をアップデートしなければ、いつか新しいことについていけなくなってしまうからです。

時代の流れに取り残されないよう、世の中の変化に対応する意識を持つことで、経営者自身も成長することが期待できます。

必要とされる企業になり、事業が成長する

自社の利益を追求するだけではなく、顧客に満足してもらえる価値を提供し、取引先と共に繁栄できるビジネスを心がけ、従業員の幸福を大切にする、そして社会に貢献する…そのような考えで活動を続ける会社は、企業内部の人だけではなく、社会全体にとってプラスの存在です。トップが経営者マインドを持つことで、世の中から必要とされる会社になることが期待できるのです。

逆を言うと、自社の利益のみを追求していると判断された企業は、事業の継続が難しくなります。経費削減のために従業員に劣悪な労働環境を強いたり、顧客の安全への配慮を怠ったりした企業が一斉に批判され、ビジネスの継続が難しくなった事例は数多くあります。

そうではなく、周囲への価値提供を真摯に行うことで、企業は必要とされる存在となります。そしてそれらが結果として、自社の利益、事業の成長につながっていくのです。

経営者マインドを身に付けるために何が必要か

経営者マインドを身に付けるために何が必要か

経営者としてのマインドを持つことは、経営者自身、そして会社や事業が大きく成長するための必要な要素です。それでは、その経営者マインドは、どうやったら身に付けることができるのでしょうか。以下はあくまでも一例ですが、経営者マインドを身につけるためのさまざまな手法をご紹介します。

CONTENTS

  • 1.頭の中身を言語化する
  • 2.自分自身の行動を客観的にチェックする
  • 3.経営者としての判断や事業内容を定期的に振り返る

頭の中身を言語化する

まずは、将来目指す姿、大切にしている価値観、事業を通じて成し遂げたいことなどを言語化してみましょう。自分自身では理解できていても、経営者はそれを外に向けて発信し、伝える必要があります。

胸の内を深く掘り下げ、自分の経営者としての想いを相手に伝わる言葉で表現してみることが重要です。

分かっていたつもりでも、改めて言葉にすることで、考え方の源泉にあるものに改めて気がついたり、うまく言葉に表せないものがあったり、また、しっかりと詰めて検討していないことが見つかったりするかもしれません。

頭の中身を言語化することは、経営者マインドを身につける第一歩とも言えます。

自分自身の行動を客観的にチェックする

新しい取り組みに果敢にチャレンジしているか、部下や従業員にどのような態度をとっているかなど、経営者としての行動をあらためて客観的にチェックしてみましょう。

もし自分が従業員だったら、ついていきたいと思える経営者の姿を見せることができているでしょうか。リーダーとして、力強く組織を率いているでしょうか。経営者マインドを備えているか、トップとしての行動から推し量ることが期待できます。

ここで重要なのは、自分は出来ているという思い込みを捨て、客観的に評価することです。他人からの見え方を想像するのは簡単ではありませんが、冷静な目で自分を見つめることが大切です。

経営者としての判断や事業内容を定期的に振り返る

掲げた理念に沿って事業に取り組んでいるか、進むべき方向を誤っていないか、定期的に振り返ることも、経営者マインドを確認する一つの方法です。

これに限りませんが、ポイントは定期的にチェックをすること。忙しい経営者は目先の仕事に追われて、重要だけれど緊急ではないことをついつい後回しにしがちです。しっかりと時期を決めて行わないと、気が付いたらしばらく振り返りをしていない…となってしまうかもしれません。定期的にこうした機会を設けることで、見落としていた課題や取り組むべき施策に改めて気がつくことにもつながります。

※※※

これらをより確実に、質を高く実行するためにおすすめなのが、エグゼクティブコーチングです。

経営者を対象としたコーチングのプロであるコーチと一対一でセッションすることで、無理なく着実にゴールに近づくことが期待できます。また、エグゼクティブコーチングは基本的に月に一回、ふた月に一回など、中長期で続けるため、こうした時間を定期的に確保することが可能です。コーチからのフィードバックも受けられるため、目指す姿に向かっているかを定期的に振り返り、足りないところや解決すべき課題を一つひとつ改善していくことができるでしょう。

とはいえ、エグゼクティブコーチングのやり方は、提供している団体、個人によってさまざまで、コーチのタイプや進め方も当然同じではありません。

興味があるけれど自分に合うかどうか少し不安…という方は、無料体験などを通じて、コーチングを実際に受けてみることがおすすめです。

参考: 

世界の名だたる企業が導入しているコーチング。エグゼクティブコーチングを受けている著名人とは?

今、注目のエグゼクティブコーチング。会社の成長に必要不可欠な理由とは?

まとめ

まとめ

企業が利益を生み出し持続的に成長していくためには、トップが経営者マインドを持つことが必要不可欠です。

自身が経営者として求められるマインドを身につけているかどうか改めて見つめ直し、トップとして会社を率い、より良い未来を創造していきましょう。

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