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自分は起業家タイプ?管理者タイプ? 経営者に広く活用されているMBTIとは
国税庁の「会社標本調査(2019年度)」によると、日本にある法人の数は、およそ275万社。この数字から考えると、日本には約275万人の「社長」がいると推測されます。当然ながら、企業のトップである経営者のタイプはさまざまで、同じ経営者という肩書でも、性格や考え方、行動パターンは人それぞれ異なります。
その中でも、経営者に多いタイプというものはあるのでしょうか。また、自分がどのようなタイプか理解することは、トップとして組織や事業をひっぱる上で、どのようなプラスが考えられるのでしょうか。
この記事では、ビジネスシーンで広く活用されている性格検査の一つ、「MBTI」について、詳しく解説します。
ビジネスシーンで活用される、MBTIとは?
「MBTI」とはスイスの精神分析家ユングの著書を元にアメリカで誕生したいわゆる性格検査の一つで、Myers-Briggs Type Indicatorの頭文字をとって、エムビーティーアイと呼ばれています。一般社団法人・日本MBTI協会によると、MBTIは「回答した個人一人ひとりが、自分の心を理解するための座標軸として用いることを最大の目的」にしたもの。自分がどんなタイプなのかを知り、その特徴に沿って業務を円滑に進めるためのツールとして、日本のビジネスシーンでも広く活用されるようになっています。
※「MBTI」は一般社団法人日本MBTI協会に商標登録されています。
MBTI、それぞれのタイプの意味と診断方法とは?
MBTIでは、その人の性格を4つのカテゴリごとにそれぞれ二つのタイプを判断し、全部で16の性格に分類します。一般社団法人日本MBTI協会が行っている、国際規格に則った公式のMBTI診断では、対話を通じ複雑なプロセスを経て診断結果を出しています。以下に掲げるのはあくまで基本的な考え方の紹介で、正式な診断には上記のプロセスを経る必要があることにご注意ください。
基本的な考え方
- カテゴリ1:エネルギーの方向 → 外向型(E)と内向型(I)
- カテゴリ2:ものの見方 → 感覚型(S)と直観型(N)
- カテゴリ3:判断の仕方 → 思考型(T)と感情型(F)
- カテゴリ4:外への接し方 → 判断型(J)と知覚型(P)
例えば、カテゴリ1のエネルギーの方向に関しては、エネルギーの源を周囲の人との関わりなど外から受けやすいか、それとも内省や熟考など中から受けやすいか、という軸になります。MBTIではそれぞれ4つのカテゴリに関して、その人がよりどちらの傾向があるかを判断し、アルファベットの組み合わせで16のタイプに分類しています。
16のタイプはそれぞれ以下になります。
16のタイプ
- 1.INTJ:建築家
- 2.INTP:論理学者
- 3.ENTJ:指揮官
- 4.ENTP:討論者
- 5.INFJ:提唱者
- 6.INFP:仲介者
- 7.ENFJ:主人公
- 8.ENFP:運動家
- 9.ISTJ:管理者
- 10.ISFJ:擁護者
- 11.ESTJ:幹部
- 12.ESFJ:領事
- 13.ISTP:巨匠
- 14.ISFP:冒険家
- 15.ESTP:起業家
- 16.ESFP:エンターテイナー
注:正しい結果は、対面でMBTI認定ユーザーによって診断される必要があります。上記はあくまで参考となります。
経営者に向いているのはどのタイプか
それでは、組織を率いて事業を拡大させる、経営者に向いているのは、一体どのタイプなのでしょうか。
株式会社リンクアンドパートナーズが、MBTI診断テストを受けたことのある企業の経営者408名を対象に、「経営者のMBTI傾向に関する調査」を実施したところ、経営者のMBTIタイプは「起業家(ESTP)」が13.7%で最多という結果になったそうです(出典:株式会社リンクアンドパートナーズ)。
起業家(ESTP)とは、エネルギーの方向が外向型で、ものの見方は感覚型、判断の仕方が思考型で外への接し方は知覚型、というタイプの人です。一般に、16タイプの中でも特にエネルギーにあふれ、行動的な人が多いとされています。次いで「指揮官(ENTJ)」が12.3%、「管理者(ISTJ)」が11.5%という回答結果となりました。
ただし、回答結果の上位にあるような特定のタイプの人でなければ経営者に向いていない、と必ずしも言えるわけではありません。先ほどお伝えした、日本MBTI協会の目的にあるように、MBTIは本来、回答した個人一人ひとりが、自分の心を理解するための座標軸として用いるためのものです。自分の特性を正しく理解し、他者とのコミュニケーションや判断が必要な局面などで、長所を伸ばし、短所を補うことができるよう、うまく活用することが大切です。
経営者が少ないタイプに診断されたらどうすべきか
経営者によっては、起業する人があまりいないタイプ、経営者としては珍しいタイプの診断結果がでる可能性もあります。
ただし、前述したように、だからといってその人が必ずしも経営者として不適格だというわけではありません。トップのタイプはさまざまで、企業によっていろいろな事業の進め方、組織の作り方、結果の出し方があるはずです。
自分自身を理解して、ビジネスをすすめる上での一つの軸として参考にすることが大切です。Webサイトなどで簡単な質問に答えて簡易に結果を得られるものもありますが、MBTIに興味がある場合は、正式な手法で診断を受け、経営者としての助けとなるよう正しい結果を用いることをおすすめします。
まとめ
ビジネスシーンで活用が広がる、MBTI。自分自身を正しく理解することができれば、円滑に他者とコミュニケーションを取り、事業をより推進することができるようになるはずです。自分はどのようなタイプなのかを知り、トップとして会社を率いる際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
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